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南米ペルーの海抜3,000～4,000メートルの高地に野生するラマ科の反すう動物で、小さな頭と長い首を持ち、全身が短くて細微な毛に覆われています。ビキューナの毛は生え変わるのに長い年月を要するため、5年に一度しか刈り取ることができません。その独特な光沢の毛色と微細な毛質の魅力は、年間産毛量推定2～3トンといわれ、その希少性でも地上最高の繊維と言われています。

Vicuna （ビキューナ）

日本同様、世界でもあまり馴染みのないグアナコ。主に南米・アルゼンチンに生息するラマ科の動物で、その体躯は平均1.2メートル位の背丈で、ほっそりとした外観をしています。ビキューナ同様大変珍重される素材で産毛量は年間約30トン位と推定されています。毛質は柔らか、ソフトな手触りで優れた保温性が特徴です。

Guanako （グアナコ）

チベット・カシミール地方、中国内蒙古、イランなどヒマラヤ山麓の高冷な渓谷で飼育されるカシミア山羊から採取した毛を言います。産毛量は一頭平均150～250グラムとごくわずかのため、高級素材の代表とされています。手作業で掻き取られた毛の肌毛だけを分類して使われているのが、世界中で愛され続けるカシミアです。色はホワイト・グレー・ブラウン等があり、中でもホワイトは最上のものとされています。絹のような光沢と、保湿性。吸湿性に優れているのが特長です。

Cashmere （カシミア）

紀元前4,000年頃に蚕の繭から糸を取って利用されていたという絹。中国の古い神話や古典の中でも、使用例や行事として養蚕が行われていたことが書かれています。生糸で織られた織物は、その美しさ、なめらかな肌触りから、多くの人々を魅了し、古代から現在に至るまで、貴重品として常に愛されてきました。まさに、繊維の代表といえます。絹糸は、家蚕と野蚕に分類されます。「お蚕さん」と呼ばれ、農家で飼育されていたものが「家蚕」、野山に生息しているのが「野蚕」です。「家蚕」の糸の太さは、「野蚕」の半分程度で、以前は漢方薬として煎じて食したといいます。

南米・ペルー、ボリビア等のアンデス山脈に生息するアルパカは大変古くから人間と密接な関係を持ち続けてきた天然繊維です。その毛は10～12年間採毛可能で、毛質は大変強力、ラムウールの3倍、モヘヤーの2倍と言われています。反面、素晴らしい柔らかさと抜群の保湿性が大きな特徴で、織り物の繊維としても古代ペルー文明の初期にまで遡ることが確認されています。インカ文明のときに、染色しなくてもいいようにグレー、茶、白、黒と交配を重ねることで、天然で色を出したといれています。以前は背広の内貼り（今はキュピラ）に使用していた程、すべりが良いラスター系の繊維です。

Alpaca （アルパカ）

羊毛（羊の毛）は、ウールまたは羅紗（ラシャ）と呼ばれ、獣毛の一種です。ヨーロッパを起源とするメリノ種が代表的なもので、その繊維は他と比較して特に繊細で、太さと縮れが均一であることが特長です。現在では、オーストラリア、ニュージーランドが主な生産国で、高品質のウールとして広く使用されています。

Wool （ウール）

キャメルとは、ラクダの毛のことです。毛質は非常に強靭で軽く、保温性、弾力性、柔らかさに優れ、北極圏の探検や登山など寒冷地用の下着に最適として昔から愛用されています。中央アジアの砂漠地帯で飼育される双コブラクダの肌毛を分離したものがキャメル、その毛は非常に軽く、毛と毛の間に空気をはらんで盛り上がる性質があり、大変保温力に富んでいます。産毛量は年間40トンほどで、希少性の高い繊維と言われています。

Camel （キャメル）

木綿は、古くから日本人に親しみのある繊維です。雨に弱く、乾燥した砂漠にかんがいを施して生産されます。軽く、家庭の洗濯機で丸洗いができるなど扱いやすいのが特徴です。

Cotton （コットン）